人材育成で自律型組織を わかやま新報 105号 8月29日号

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わかやま新報の読者の皆さま、こんにちは! 和歌山県よろず支援拠点の福山です。今回のテーマは、「人材育成」です。

自立した社員さんを育てるには、依存関係を少なくしていくために、社員さんとの距離を徐々に離していくことが大切です。社員さんの自立を促すための上手な離し方について考えたいと思います。

アメリカンインディアンの子育て四訓に「赤子には肌を離すな」・「幼児には手を離すな」・「子どもには目を離すな」・「若者には心を離すな」というものがあります。発達段階に応じて距離の置き方を変えていくという考え方です。これは、社員育成にも当てはまります。

まずは手取り足取り教える段階があり、それをマスターしたら、手は離すが目を離さない段階に入ります。次に、目を離す段階です。これができると、社長がいなくても業務が回る状態になるため、自立できるかどうかの分かれ道と言えます。目を離すことができると、自律型組織になっていきます。

目を離すとは「完全に任せる」ことを意味しますが、「任せる」とはどういうことなのかを考えてみます。「何を任せるのか? 」というと、自分でやり方を決め、実行し、改善することを任せるのです。そのため、任された側にとっては、自分で考えることによって自覚が生まれ、自分事になります。ここが重要です。

また、目を離し社長がそこにいない状況にすることで、チームが育ちます。個人だけでなく、チームが育つのは、社長がいない環境で社員間の相談や学び合いが増えるからです。社員は、上司からでなく仲間から教えられる方が学習します。仲間には教育の義務がないため、能動的に教えを請うからです。教える側にとっても、一番の学びになります。さらに、互いが何をやっているかが分かり、全体の調和が取れるようになります。つまり、目を離すことで自律型組織になるのです。 社長がいないと業務が回らないのは、お母さんがいないと何もできない子どもと同じですよ。ここでご紹介した「人材育成」の考え方を参考に、自立型組織を目指した環境づくりに目を向けてみてはいかがでしょ

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