わかやま新報の読者の皆さま、こんにちは! 和歌山県よろず支援拠点コーディネーターの奥山です。
5月から「和歌山県よろず支援拠点」のウェブコーディネーターとして、ウェブサイト(ホームページ制作)やECサイト(ネット販売サイト)、SNSの活用など、ITを中心としたご相談を受けております。まずは簡単に自己紹介させてください。
私は和歌山市内の大手システム会社で5年間、システムエンジニアとして勤務しておりました。その後、市内のウェブ制作会社で8年間勤務した後、独立しました。現在は個人事業主として、ウェブ制作やシステム開発、情報セキュリティマネジメント、プログラミング教室など、幅広くITに関わる業務を行っています。
これまでの経験を活かし、和歌山よろず支援拠点では、ITに関わるご相談をお受けしております。近年はITの活用に関するご相談(特にウェブサイト・ホームページ制作や、ECサイト・ネット販売サイト)や、コロナ禍における非対面型ビジネスへの転換に対するご相談も増えています。
そこで、ウェブサイト作成時のポイントをご紹介します。ウェブサイトは、会社やお店の目的を達成するための手段です。そのため、まずは会社やお店の事業計画を作成した上でウェブサイトをどのように活用するのかを考えてください。具体的には、「自店の強みをどのように表現するか」「どのような役割をしてほしいのか」と考えていきます。
作成し始めると、作成自体が目的に替わってしまったり、うまく目的につながる運用ができなかったりもします。このようなお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。私のようなIT専門家以外にも、中小企業診断士や税理士、弁護士、社会保険労務士の相談員もいますので、連携しながら繁盛店を作るお手伝いをさせていただきます。
わかやま新報の読者の皆さま、こんにちは! 和歌山県よろず支援拠点コーディネーターの坂下です。
5Sに取り組んでいる方から、「すぐに乱れる」「もうからない」という悩みをよく耳にします。実際、現場に5Sのポスターが掲示されているにもかかわらず、実態が伴っていないケースも多々見てきました。このように実行できない理由は次の2点にあると考え、長年機械メーカーで工場改善などに取り組んできた私の経験を踏まえてご紹介します。
まず一つ目は、「5Sの真の目的が理解されていない」ということです。整理は「要らないものを処分すること」ですが、これは単なる応急処置であり、再発防止にはつながっていません。処分する原因を明確にし、再発防止に取り組むことが大切です。例えば、未使用の材料を処分したのであれば、発注方法を見直す必要があります。また、清掃は「掃除をする」ことで、品質や安全性を守るために重要ですが、付加価値を生みません。そのため、汚さない工夫を行い、掃除時間の短縮に取り組み、清掃レスを目指すことが重要です。
二つ目は、「5S+5定」で現場を見ていないことが原因です。静的な空間として5Sで見た場合は問題ありませんが、日常の活動でモノや人やリフトが動く時、静的空間の5Sでは限界があります。例えば、外科手術室を想像してみてください。手術室そのものは静的な空間で、間違いなく5Sは実行されています。そこに、手術として人の動きがあります。手術を行う執刀医の隣で看護師が、手術道具をタイミングよく提供しています。まさしく「トヨタ生産方式のジャストインタイム」で、必要な時に、必要なモノが、必要な場所に、必要な量を提供されています。5定は、「定位・定品・定量・定時・定質」で、ジャストインタイムと同じです。モノが動く限りは、5Sに5定の考え方を取り入れる必要があります。
これら二つの考えをより詳しくお伝えする機会として8月25日午後1時から、ミニ勉強会「儲ける5Sの実践」を開催します。皆さまのご参加をお待ちしております。
わかやま新報の読者の皆さま、こんにちは! 和歌山県よろず支援拠点チーフコーディネーターの吾妻です。
今回は、5月末に創業のリンパケア&エステFEEL(岩出市西国分)さまについてご紹介します。FEELさまが日本政策金融公庫に創業相談をしたところ、当拠点を紹介されたのをきっかけに、ことし2月に初めてご相談に来られました。
当拠点では、まず創業計画書を作成し、次にお客さまを集めるためのお手伝いをするという流れで行いました。2月時点では、「創業したいけれど、まだ場所も決まっていない」「創業するにあたり、何から始めればいいのか分からない」とのことでした。
一方、お話しをお伺いすると、創業したいと思った背景や、どのようなお店にしたいのかなどの思いが非常に明確でした。そこで、当拠点では「思いの詰まった計画」に対して数値を書いていき、月別の損益計算書を一緒に作成しました。事業計画書の作成後は、実際にお客さまをどこから集めるかを課題とし、チラシの配布だけでなく、IT戦略も必須であることをお伝えしました。
具体的には、①グーグルマイビジネスの設定、②無料で作成できるホームページを自分で作成、③SNSで情報発信、これら3つを順番にできることから進めました。オープン後、情報発信に追われることもありましたが、①②③は全て数値で検証できるので、「効果の高い情報発信から優先的に実施する」と決めたところです。
ちなみにFEELさまは、もともとスマートフォンの操作が得意というわけではありません。ホームページ作成は、ITが苦手な人でも簡単に作れるサービスを活用しました。オープンして約1カ月が過ぎ、「今後は創業計画書との差について検証してみませんか」ということで進めています。
当拠点では20日、「無料で作るホームページ作成講座」を開催します。皆さまの参加申し込みを楽しみにお待ちしております。
わかやま新報の読者の皆さま、こんにちは! 和歌山県よろず支援拠点コーディネーターの坂下です。
今回は第1回目勉強会のテーマとして、「モノの見方・考え方」についてご説明します。
このテーマを選んだのは、SNSなどで自由に意見が発信できる今、匿名で意見を述べることで無責任な書き込みが増えつつある現状に疑問を感じたためです。昨年、新型コロナウイルスの影響でトイレットペーパーがなくなるといったデマが流れて日本中が大騒ぎになりました。また、最高学府で学んでいるはずの一部の大学生が持続化給付金の虚偽申請をし、逮捕者も出ました。
ネット上のフエイク情報など、受け取る側に事の真偽を判断できる力が欠けているのではないか。SNSなどの情報は、自分の都合のいい意見は共有する一方、異なる意見はスルーすることで、考え方に偏りが起こっているのではないか。本来の民主主義は、意見が異なる相手に敬意を払いつつ、最善の結果に向けて互いに前向きに議論を交わす根幹であるはずといった考えのもと、無責任なつぶやきで考えの軸の持たない若者が扇動されることを危惧しています。
今や小学生もスマホを持つ時代になっており、しっかりした考え方の軸を若いうちに持つ必要性を感じています。また、スマホの影響もあり、若い人の読書離れによって、身近な存在に尊敬する人を持たなくなってきているのも要因だと考えます。若い頃に自分が尊敬できる人やなりたい自分の理想像を描く機会を持ったり、社会人として「モノの見方・考え方」のしっかりとした軸を築いたりすることが大切です。
私がこれまで機械メーカーの管理職として若手の人材育成の経験から、「人は何故働くのか」「働く意義とは」「社会人の勉強とは」「相手の立場に立って考える」など、社会人として知っておくべき話を分かりやすく解説したいと考えています。「モノの見方・考え方」ミニ勉強会は、7月27日(火)の午後3時~4時半、よろず支援拠点4階事務所で開催します。皆さまのご参加をお待ちしております。
わかやま新報の読者の皆さま こんにちは!
5月24日に着任しました、和歌山県よろず支援拠点コーディネーターの横山精光です。
大手電機メーカーで、住宅設備・建材商品の企画開発や事業企画、技術企画、ユニバーサルデザインなどを担当していました。定年後は、徳山工業高等専門学校で、地域の企業と高専の研究者との産学連携支援に従事。その後、(独法)中小企業基盤整備機構四国本部で、地域資源活用や農商工連携・新連携など、四国の中小企業の事業支援や、(公財)京都高度技術研究所で京都市を中心にした全国のベンチャー企業の事業支援をしてきました。「頑張れ、中小企業!」の気持ちで、日本の産業の礎となる中小企業事業者を応援することが、定年後のライフワークになっています。
中小企業は大企業に比べて、ヒト・モノ・カネ全ての面で劣勢に立っています。それを克服するには、どれだけ多くの人(仲間)を巻き込んで支援を得られるかが重要です。研究開発面では大学や高専、公設試といった教育研究機関、事業化面では国や県、市町村などの公的支援機関および地域の金融機関らに協力を仰ぐことが大切です。応援してくれる仲間のネットワークを作るためにも、お近くの支援機関へ気軽に相談してください。もちろん、和歌山県よろず支援拠点でもお待ちしております。
また、私自身の企業での経験からお役に立てることとして、常に相手の立場に立った「マーケットイン」の考え方でマーケティングや事業企画などを中心に支援させていただきます。対象業種についても、機械設備や食品などの製造業、生活雑貨や食品などの小売業、飲食や観光といったサービス業と、幅広く経験しています。学問的専門分野は「人間工学」「感性工学」で、人が感じる感覚を科学的(生理面・心理面)にアプローチし、「使いやすい」「品のある」「心地よい」「おいしい」などの形容詞で表されるような「売れる商品づくり」のお手伝いができればと思います。
当事者としては分からなかったのですが、大企業では当たり前のことでも、中小企業ではできていないことも数多くありました。新しい事業や商品をお考えの方は、ぜひご相談ください。
~よろず支援拠点だより~ No.95
わかやま新報の読者の皆さま、こんにちは!和歌山県よろず支援拠点コーディネーターの坂下です。5月から「よろず支援拠点」のコーディネーターとして相談業務を担当しています。
私は長年、機械メーカーで赤字工場やストライキが多発するインドネシアの子会社を再建するため、人間性尊重のもと、従業員と目線を合わせモチベーションアップに取り組む教育を実施してきました。改善活動に取り組んだことで再建がかない、その手法は国や人種を問わず普遍のものであると経験してきました。
入社した当時は、人を大切にする日本式経営が主流で、私が今日あるのも、先輩諸氏から時に厳しく、時に温かく見守っていただいたおかげと感謝しています。
日本式経営の原点は、江戸時代の商家の家族主義的なスタイルであり、中小企業経営の強みと考えています。しかし、昨今のグローバル化の進展で、企業と社員との関係性が変化しつつあるように思います。良き時代の継承者として人間性尊重の経営のアドバイスができればと、大きく3つのテーマで勉強会を考えています。
まず一つ目のテーマは、「モノの見方・考え方」です。入社3年以内に退職する新卒者は、高卒で40%、大卒で30%にも上るという統計があり、若手社員の定着や育成を目指します。
二つ目は、「もうける5Sの実践」です。「5Sは長続きしないし、もうからない」とよく耳にしますが、それは5Sの真の目的が理解されていないのが原因です。活動の基本である5Sを、品質や生産性、安全性の向上を目指して実践しましょう。
三つ目は「ムダ発見」です。日常の作業には無駄が潜在化しており、その無駄に気付いて衆知を結集すれば素晴らしい改善案が出ると考え、改善の糸口にします。
これらのテーマを整理しながら勉強会の準備をしていますので、決まり次第ご案内させていただきます。